前立腺癌と泌尿器科のロボット支援手術

橋本医師

橋本医師

ロボット手術は従来の手術に比べて患者さんへの負担が少なくなることが期待されており、2018年4月に保険適用範囲が拡大したことで、国内でも急速に普及しました。
当院では2019年に手術支援ロボット(ダヴィンチ)を導入しており、外科、産婦人科、泌尿器科の手術にて活用しています。
導入当初から、前立腺癌のロボット手術に積極的に取り組んでいる泌尿器科:橋本 好正医師に話を聞きました。

泌尿器科での悪性腫瘍はどんなものがありますか?その中でも多い疾患は何ですか?

前立腺癌、膀胱癌、腎癌、腎盂尿管癌、精巣癌などがあります
中でも前立腺癌は年々、日本でも増加傾向であり、男性の癌の約10%を占めると言われています

前立腺癌の診断はどのようにして行いますか?

市立四日市病院では、腫瘍マーカーであるPSA測定・直腸診・超音波検査・MRIで前立腺癌が疑われた場合、前立腺針生検(組織検査)による確定診断をしております。

どのような治療方法がありますか?

治療方法は多岐にわたっており、臨床病期・年齢・ライフスタイルによって患者様、ご家族とともに決定していきます
治療方法としては1、放射線療法、2、手術療法、3、内分泌療法(ホルモン療法)、4、化学療法(抗がん剤)、5、監視療法などがあります

放射線療法とはどのような治療ですか?

市立四日市病院では、まずは放射線治療科医師と緊密に連携し、放射線治療の適応があるとかどうか判断します。そして適応がある方には、腫瘍に対して集中的に照射を行うことができる強度変調放射線治療(IMRT)を導入しております。その際には、前立腺にあらかじめ金マーカーやスペーサーといったものを留置して、より副作用少なく効率的に照射できるようにしております。

手術療法はどのような手術ですか?

根治を目指すための外科的治療です。前立腺・精嚢を摘除し、膀胱と尿道をつなぎ合わせます。市立四日市病院では2019年9月からは手術支援ロボットダヴィンチを導入、現在ではほとんどの症例でダヴィンチによるロボット支援下前立腺全摘術(RARP)を行っています。年間40例程施行しています。

ロボット手術で他の癌の手術もできるのですか?

2021年からは、小さな腎癌に対してロボット支援腎部分切除術(RAPN)を開始しました。また2022年からは、浸潤性膀胱癌に対しても症例によってはロボット支援膀胱全摘術(RARC)を開始しております。

ロボット手術はロボットがするのですか?

認定資格を取得した医師が行う内視鏡手術です。ロボットは医師のサポートの役割で、ロボット自身が手術するわけではありません

ロボット手術はお金がかかりますか?

泌尿器科領域では前立腺癌・腎癌・腎盂尿管癌・膀胱癌に対して健康保険適応となっており、保険診療で行います。高額医療制度が適応されるので自己負担額は軽減されます。

診療科・部門のご案内

ドクターインタビューの一覧