「がん診療連携拠点病院」とは全国どこでも質の高いがん医療を提供することができるよう、都道府県による推薦をもとに、厚生労働大臣が指定した病院を指します。
当院は、下記のがん診療への取り組みや、がんの治療実績、診療体制が評価され、平成31年4月から各地域のがん診療を中心的に担う「地域がん診療連携拠点病院」の指定を厚生労働省から受けていました。
この度、令和5年4月からさらに4年間、指定の更新を受けることができました。当院はこれからも、北勢医療圏の「地域がん診療連携拠点病院」として、地域の医療機関等と連携しつつ質の高いがん医療を提供してまいります。
平成29年4月 | 放射線治療棟を増築して高精度放射線治療装置を導入 |
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平成30年10月 | 化学療法室を拡張整備して14床から25床に増床 |
令和元年5月 | 手術の精度向上と患者への負担軽減を図るため、内視鏡下手術支援ロボット(ダビンチ)を導入 |
令和3年10月 | 安全に病巣への放射線量を増やすことができ、高い効果が期待できる強度変調放射線治療(IMRT)を開始 |
令和4年2月 | がんやがん治療に伴う苦痛をやわらげる緩和ケアを専門的に提供する緩和ケアセンターを開設 |
市立四日市病院ではがんに対しての専門的な知識を持った医師が、診療科を横断的に、多職種の職員も含め、治療方針を決定しております。地域住民の医療ニーズに応えるべく、専門的かつ高度な医療を提供できるよう日々努めており、必要に応じて地域医療機関と連携を図りながら患者さんの治療にあたっています。
手術治療は、がん組織をメス等で切り取る治療法であり、放射線治療や化学療法と共に、がんに対する3大治療法の一つです。当院では12室の手術室が稼働しており、麻酔科医や専門スタッフの協力のもと、安全に手術が進められるよう取り組んでいます。令和元年からは内視鏡下手術支援ロボット(ダビンチ)を使用した手術も行っています。各診療科の診療実績は下記リンクからご覧ください。
近年のコンピュータ技術の進歩とともに、放射線治療も急速に高度なものになっています。
当院では、放射線治療医をはじめ、各専門資格を有するスタッフが在籍し、機器の特性を熟知してしっかりと整備しながら最善の治療ができるよう取り組んでいます。
化学療法室には、医師、がん薬物療法に関する専門知識を有する認定薬剤師、抗がん剤やがん看護についての専門知識を有する認定看護師がおり、協力して多くの診療科からの外来治療依頼を受けています。
また、スタッフ間で毎日カンファレンスを行い、患者さんの身体状況だけでなく、日常生活でお困りのことも把握し、多職種連携のもと、患者さんとご家族と共に考え解決できるように努めております。
当院ではがんやがん治療に伴う苦痛をやわらげる『緩和ケア』を専門的に提供する組織として緩和ケアセンターを設置しています。
緩和ケアセンターでは入院患者さんの回診をチームで行ったり、外来患者さん向けの緩和ケア外来を開いたりして患者さんのつらい症状や困りごとを解決することで生活の質(Quality of life;QOL)の向上を目指しています。
がん相談⽀援センター(サルビア)では、治療や療養、仕事やお金のことなど、がんとともに⽣きていく上での様々な⽣活上の不安や悩みについて、医療ソーシャルワーカーや臨床⼼理⼠が相談に応じています。どなたでも無料で相談することができます。
また、必要に応じ、院内の医師や看護師、薬剤師等の職員と、また地域の他の医療機関や介護・福祉関係機関と連携・協⼒して、問題の解決や軽減に努めます。どうぞお気軽にご相談ください。
「院内がん登録」とはがんと診断された患者さんの基礎的なデータを病院として集積し、がん 診療の実態を明らかにするしくみです。「がん登録等の推進に関する法律」では、がん診療に重要な役割を担う施設での努力義務とされています。
院内がん登録は法律に基づき各施設において実施され、毎年、国立がん登録センターに氏名な どの個人識別情報を削除した上で提出し、全国の病院における診療件数などの集計が報告書として公表されています。当院も2008年1月から本事業に協力しています。当院で届け出をおこなった院内がん登録の件数はホームページ上で公開していますので、下記リンクからご覧ください。