急性心筋梗塞に対するカテーテル治療について

内田医師

内田医師

急性心筋梗塞は心臓に栄養を送る血管が詰まり、心筋が壊死してしまう病気です。適切な治療が受けられない場合は約30%の人が死亡してしまうとされ、命にかかわる病気の1つといえます。
急性心筋梗塞の治療経験が豊富な循環器内科:内田 恭寛医師に話を聞きました。

循環器内科では、どういった診療を行っていますか?

市立四日市病院 循環器内科では、急性心筋梗塞、狭心症といった冠動脈疾患、心房細動に代表される不整脈疾患、大動脈弁狭窄症、僧帽弁逆流症などの弁膜症、最近激増している心不全を中心に循環器疾患全般に対する診療を行っています。
なかでも急性心筋梗塞は一刻も早く治療を行うことが必要な病気です。
当院では循環器内科専用の心臓カテーテル室を2室有しており、24時間体制で緊急カテーテル治療を提供できることが可能となっております。急性心筋梗塞の入院患者数は、毎年約150人で、そのほとんどに緊急カテーテル治療を施行しています。

急性心筋梗塞とはどのような病気ですか?

(日本心血管インターベンション治療学会 急性心筋梗塞.comより)

冠動脈プラークの破綻、血栓形成により冠動脈内腔が詰まり、心筋が壊死してしまう病気です。適切な治療が受けられない場合は約30%の人が死亡してしまい、命にかかわる病気の1つといえます。診断のためには患者様への問診、心電図、血液検査、心臓超音波検査をまず行いますが、急性心筋梗塞が疑われる場合には早急にカテーテル検査が必要です。具体的にはカテーテルという細い管を、手首や太ももの付け根の血管から冠動脈まで挿入し、造影剤を注入して冠動脈の血流の状態をみます。

急性心筋梗塞に対するカテーテル手術はどのように行うのですか?

(日本心血管インターベンション治療学会 急性心筋梗塞.comより)

まずは手首あるいは太ももの付け根の動脈から直径数mmのカテーテルを冠動脈に挿入します。その後、ガイドワイヤーという軟らかいワイヤーを冠動脈の閉塞あるいは狭窄している部位に進めます。冠動脈内に血栓が多量に存在する場合は血栓吸引カテーテルを使用したり、ワイヤー伝いにバルーンを挿入したりして、閉塞あるいは狭窄部位の血流を再開させます。最終的には、ステントと呼ばれる金属製の網状の筒を留置し、血液の流れを改善させることがほとんどです。ステント治療では、ほぼ確実に狭窄した血管を広げることができます。カテーテル手術を行うことによって、死亡率を5-10%に減らすことができます。
血圧が低いようなショック症例に対しては、補助循環デバイスによるサポートが必要です。当院ではIABP(大動脈内バルーンパンピング)、ECMO(人工肺とポンプを用いた体外循環による治療)、インペラ(経皮的補助循環用ポンプカテーテル)といったあらゆるデバイスが使用可能なため、より重篤な患者様にも対応可能です。
治療後、心筋梗塞の二次予防としては生活習慣の改善、禁煙、運動療法(リハビリテーション)、抗血栓薬、コレステロールを下げる薬、心保護薬といった薬物治療が必要です。

最後に患者さんにメッセージをお願いします。

労作により胸が締め付けられるような痛みが出たり、冷や汗を伴うような胸の痛みが続いたりする場合は早急に受診して下さい。自信をもって最新の高度医療を提供させて頂きたく思います。

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