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お薬の話 25  進歩する糖尿病治療薬と知っておきたい注意点

みなさんは、糖尿病のお薬がどのように進歩してきたかご存じでしょうか。糖尿病の治療に使われるお薬は、この数十年で大きく姿を変えてきました。昔は治療の選択肢が今ほど多くなく、使える薬も限られていましたが、いまでは患者さんの生活スタイルや合併症のリスクなどに合わせて、多くの種類から治療を組み合わせることができるようになっています。たとえば飲み薬ですと、食後の血糖値の上昇をゆるやかにする薬、血糖値によってインスリンの分泌を調節してくれる薬、腎臓や心臓を守る効果が期待できる薬、体重管理にも役立つ薬など、目的に合わせてさまざまな作用をもつお薬が登場しました。また、インスリン治療も大きく進歩しています。これまでは 1日数回、決まった時間に注射を続ける必要があるのが一般的でしたが、近年では“週 1 回で使えるインスリン製剤”が登場し、話題となっています。また、血糖コントロールに影響するお薬は、術後に調整が必要になる場合もあります。手術が決まったときには、必ず医師や薬剤師に使っているお薬をお知らせいただくことがとても重要です。そして近年、話題になっているのが「GLP-1 製剤」という新しいタイプの糖尿病治療薬です。もともとは血糖値を下げるためにしかし最近は、テレビや SNS などで「GLP-1 ダイエット」という言葉を耳にすることも増えてきました。ただし、GLP-1 製剤はあくまで糖尿病の治療薬であり、「痩せる薬」として作られたものではありません。お薬の作用によって食欲が抑えられる一方で、使用のはじめには吐き気やむかつき、腹部の不快感が出ることがあります。また、非常にまれですが、急性膵炎という病気が起こることも報告されています。お腹の強い痛みや長く続く吐き気がある場合には、早めの受診が大切です。気になることがあれば、医師や薬剤師にご相談ください。糖尿病治療薬は日々進歩していますが、どのお薬が合うかは人それぞれで、特徴や注意点を知っておくことが大切です。みなさんの健康を守るために、これからもわかりやすくお役に立てる情報をお届けしていきます。どうぞお気軽に医師や薬剤師にご相談ください。(薬局)一方で、どんなに良いお薬でも、正しく使うことがとても大切です。特に、手術や検査を受けるときには一時的にお薬を調整する必要がある場合があります。手術のストレスや絶食などによって血糖値を調整するホルモンの働きが変化し、低血>糖や高血糖、意識障害につながるおそれがあるためです。これらを予防するために周術期(手術前から術後回復期までの期間)は休薬または注射・点滴に切り替えて血糖管理を行います。当然、糖尿病のお薬の中にも術前に注意が必要な種類があります。たとえば、SGLT2 阻害薬というお薬は、尿と一緒に糖を出す働きがあり、手術前後の体調変化が重なると水分不足や血液のバランスの乱れにつながることがあります。こうした危険を避けるため、手術の 3 日前から休薬することがあります

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